
実験所には草刈りの手伝いに来ることも時々あります。
 まずは、静かな瀬底ビーチでお茶の水博士のリフレッシュダイブ

いよいよ、作業開始です。現場はこのスロープの前方150メールと沖合!

合成写真ですが、取水管はこんな感じです。
今回は、水中での作業に専念するのと、多少波があったので水中カメラは持ち込みませんでした。 |
曇り 気温19度 水温21度 透明度 15m
シーズンオフとい言葉が当てはまるようにしばらくダイビングが無く、普段できない時間の掛る仕事をここ数日していました。
シードアーは瀬底島にありますが、今日はその瀬底島の琉球大学熱帯生物圏研究センターに「海ぶどう」の研究に来らた東京大学の先生方からの依頼で作査ダイビングとなりました。
依頼内容は比較的簡単で瀬底実験所の水槽の海水の取水口付近の水を採取する事です。
依頼内容をお聞きした時、「それだけの作業なら、実験所にダイビングできる方も沢山おられるので、わざわざ私を雇うより、その方々と潜れば経費も節約できますよ。」とお話ししたのですが、プロに頼みたいという事で参加することになりました。
・・・・が、私一人ならまったく問題ないのですが先生方も「同行したい。」と言う事です。
最初に依頼があった時は、電話でお話しただけなので「東大の先生? どんな人だろう? きっと年輩の方だろうなー。」と先生方のイメージが勝手にどんどん膨らんでしまい、最終的には鉄腕アトムの「お茶の水博士」のような方を想像してしまいました。
「お茶の水博士と一緒に潜るにはどうしよう?お腹が出ているのかなー?」等と考えてしまいました。
「きっと年輩だから保温をしっかりしなければいけないし、ダイビングのブランクも有るようなので、まずはリフレッシュコースをしよう。」と考えがまとまりました。
実際にお会いしてみると、想像以上にお若く学生時代は水泳で都の代表になった事もあるそうで自分の考え過ぎに苦笑いしてしまいました。
さて、当日作業現場を下見すると、波立っています。
先生方と海を見ながら作業をどうするか、話し合いの時間が続きました。
1時間後、もう一度現場に戻り海況をチェックして、波が今よりも高く無ければ実施する事にしました。
そして1時間後、実施が決まりました。
まずは波の無い穏やかな瀬底ビーチに行き、そこでリフレッシュダイブでからです。
長くて白い砂の瀬底ビーチは人影も少なく、作業する現場と違い波もなくいかにも沖縄のビーチという感じがして、私もとても大好きなビーチです。
沖には水納島と伊江島が見え、とても素晴らしい景観でした。
思ったより先生方は、勘を取り戻すのが早くマスククリアーやレギュレーターのリカバリーなども難なくこなされました。
水中を泳いだり、色々と練習をして先生方も勘をすっかり取り戻され「私たちはもう大丈夫です。」という事で、作業現場の海に戻ると波はさらに静かになっていました。
海水を採取する容器は、作業性などを考慮して私が持つことにしました。
・・・・その時、「あっ!空の樹脂容器だ。」と気づき容器の浮力の事をどうしようか考えましたが、お茶の水博士達がうまく潜行できない場合を考え、予備ウェイトを持ってきていたので、「ほっ!」としました。
現場海域は、実験所のボートを下ろすスロープの前方約150メートル沖合です。
波は穏やかになりましたが、それでもまだ波はあるのでサーフエントリーの要領でフィンを陸上で付けて頂き、パディー同士肩を組んで海に入って行きました。
予想していたより透明度はよく、水深1メートル前後の浅場でもミドリイシや、ユビエダハマサンゴや等が沢山生息していました。
海底には、水の取水管を埋めた跡のコンクリートが滑走路のように沖に向かって続いています。
どんどん滑走路を進んでいくと、取水管を埋めたコンクリートのに代わり大きなマットの様なものが敷き詰められていました。
やがてそのマットも無くなりただの砂地になって全てが地面に隠れてしまいました。
「あれ? 何も無い! 取水口はどこなんだ?」 と周りを見渡すと、10mほど先に直径60~70㎝、高さ1メートルほどの煙突の様なものが海底から立っているのが見えました。
煙突の先端には笠の様なものが付けられて砂やゴミが吸い込まれないようにしてありました。
これが取水口でした。
さあ、これからが作業です。
ところが、不用意に動くと海底の砂を巻き上げてしまい、本来採取すべき澄んだ水質が採取できなくなります。
この時「あっ、やっぱりこれは私の仕事だ!」と思いました。
お茶の水博士に水の採取を任せると、フィンなどの動きで海底の色々なものが舞い上がり採取容器の中には、ご飯にかける「ふり掛け」のごとく、色々なものが入りそうです。
お茶の水博士に、微動だにしないようにお願いし、取水管には私が近づきました。
埃一つ立てないで着底し、息一つ乱さないで作業をする技は、長年ヤシャハゼやヒレナガネジリンボウやジョーフィッシュなどで鍛えられたものです。
一番気をつけたのは、BCDのポケットから容器を取り出す時に、空の容器は中に空気が入っている為、水面に飛び出して行かないように注意する事でした。
4本の採取容器に全て水を採取した後は、ホッとしました。
先生方も取水管に近づき色々と調べられていました。
取水管先端の笠の内側にはハナミノカサゴが隠れていました。
その後先生方に「戻りますか? 少しこの辺りを潜りますか?」とお訊ねすると「潜りましよう。」という事になり、ファンダイビングを楽しみました。
コブハマサンゴの大きいものもあり、クマノミや色々な魚と出会う事も出来ました。
無事に作業が終わり、シャワーを浴びた後、先生方から「次回も宜しくお願いします。」と頼まれました。
私は「おいしい海ぶどうを作ってください。」とお願いしました。
水の採取を終えたファンダイブの時、学者さんの目が少年の様に輝いていたのがとても印象的な1日でした。
本部でダイビング!
GO DIVE!
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